印刷業界は、資材コストの上昇、エネルギー価格の変動、外注コスト増加など多くのコスト上昇圧力に直面しており、コスト管理や生産性向上が喫緊の課題となっています。本調査レポートでは、これらの外部環境に対する各企業の対応策や、社内の意識改革、生産性向上に向けた具体的な技術導入の現状を深く掘り下げ、業界全体の今後の展望を探ります。

調査テーマ印刷業のコスト管理と生産性向上に関する調査
実施期間2024/8/20~2024/8/22
調査方法インターネット調査
対象者印刷業の経営者、役員、管理職
有効回答数100人

調査結果サマリー

調査結果によると、印刷業界はコスト削減において「資材の調達コスト」と「人件費の最適化」に特に注力している一方で、エネルギーコスト削減については具体的な対策を講じていない企業が3割以上ありました。また、生産性向上のための技術・ツールの導入状況は、「生産管理ソフトウェア」や「在庫管理システム」の活用が進んでいるものの、45%の企業が「まだ導入していない」と回答しており、導入に消極的な姿勢が見受けられます。生産性向上に対する社内の意識は比較的高いものの、コスト削減の効果を定期的に分析している企業は少なく、さらに外部のアドバイザーやコンサルタントの活用も限定的で、これからの活用が課題となっています。

Q.現在、御社がコスト削減のために注力している分野は何ですか?(複数回答)


コスト削減のために最も注力しているのは「資材の調達コスト」であり、次に「人件費の最適化」が続いています。
コスト削減を継続的に進めるためには、印刷業におけるアナログで労働集約的な業務のデジタル化や自動化など、DX化を積極的に進めることが重要です

  

 Q. 生産性向上のために導入している技術・ツールはどれですか?(複数回答)


導入状況を分析すると、45%の企業が生産性向上のための技術やツールをまだ導入していないことが明らかとなりました。導入済みの技術では、「生産管理ソフトウェア」が最も多く、次いで「在庫管理システム」「デジタルワークフローシステム」が利用されています。初期投資の大きい「オートメーション設備」の導入は比較的少数でした。
未導入の事業者においては、早期に技術・システムを取り入れることが競争力を高める鍵となります。特に、生産管理や在庫管理の効率化はコスト削減と生産性向上に直結するため、まずは現状のコスト構造を分析し、課題を把握することが重要です

  

Q.コスト削減や生産性向上に向けた外部からのアドバイザーやコンサルタントを活用していますか?(複数回答)


印刷業界においてコスト削減や生産性向上のために外部アドバイザーやコンサルタントを定期的に活用している企業はわずか4%に留まります。「全く活用していない」または「あまり活用していない」企業が半数近くを占めており、外部の専門知識を取り入れることへの関心が低いことが示唆されます。コスト削減や生産性向上といった課題に対して、内部リソースだけでは対応が難しい場合、外部のコンサルタントを活用することで、迅速かつ効率的に改善を促進できる可能性があります

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その他の調査項目
  • 資材のコスト管理において、課題となっていることは何ですか?
  • 現在の印刷プロセスにおいて、最も効率化が必要だと感じる部分はどこですか?
  • 生産性向上に対する社内の意識はどの程度高いと感じますか?
  • エネルギーコスト削減のために実施している対策はありますか?
  • 外注コスト管理において最も重視している要素は何ですか?
  • 今後のコスト削減と生産性向上のために検討している取り組みは次のうちどれですか?
  • コスト削減の効果をどのように評価していますか?

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